ようこそ我が家へ〜滝ちゃんと雫くん
子猫を迎える気満々だったのにドタキャンされた常連さんに、知りあいのボランティアMさんが保護されてた
子猫ちゃんをお渡しした、その直後に私は思った。
無理なお願いを快く引き受けて下さったMさんに、何かお返しをせなー。
Mさん「お返しなんて〜。…えっとね、じゃあ言いにくいんけど、子猫1匹お願い出来ないかしら?」
ハイ、喜んでー!!
一人暮らしのおじいちゃんによる、多頭飼い崩壊が発覚し、これから解決に乗り出すそうな。
大人猫が複数と、今年産まれた子猫がわかっているだけで、14匹。
大人猫は不妊手術をし、おじいちゃんがこれからも飼い猫として暮らすことに。
子猫は、預かり先を探して、里親募集をしようとのお話でした。
数年前、近所に住む私の猫友さんが亡くなり、残ったご主人が17匹だったかの飼い猫のお世話を引き続きするも
結局は破綻し、Mさんとお仲間さん達で対応してはった。
その時に、1匹でも良いから預かって欲しいと頼まれたのですが、当時の我が家では預かりが出来ず、お断りしたのでした。
あの時の件も含め、Mさんにご恩返しがしたい。
そう思って、子猫の預かりを引き受けました。
1匹では新しい環境に馴染みにくかろう。
2匹迎えて、ウチで保護生活をしながら里親募集することにしました。
「ノミだらけなのよ、病院でノミと虫駆除のお薬は済ませてきたんだけど…」困り顔のMさん。
連れて来てくれた2匹の子猫のうち、サビ柄の子が全く人に馴れておらず、激しい威嚇と攻撃をするとションボリ。
里親募集が難しくなるだろうと心配してくれはったのだ。
どれどれ、威嚇と攻撃がスゴいっつったかて、所詮子猫。大したことはアルマーニ。いや、あるまいに。
サビ柄ちゃん「寄って来ないで!!! 何かしたら、承知しないわよ!!」

おぉお、久々の本格の威嚇する猫や。
爪は全開で、威嚇のシャーも、丹田から出してるような気合いがこもってるモノだ。
全身を使って、こちらに攻撃してくる。 少しでも手を向けると、威嚇&攻撃を即座に繰り出す。
ケンカ慣れしてるのか、そのタイミングは完璧。お見事とも言えますな。
茶白くん「…ボク、疲れたわ」

サビ柄ちゃんと一緒にやって来た茶白くんは、一言も発せず。
目をつぶって下を向き、すっかり疲れた様子。
そらそやな。
ある日急に、お家に知らんおばちゃんが多数来て、次々と仲間が連れて行かれて、自分達も車に乗せられてな。
産まれて初めて動物病院へ連れて行かれ、アレコレ観てもらい、なんやかんや言われて、なんかされて。
で、またどっか連れて行かれて、赤いツナギ着たおばちゃんに迎えられて…。疲れたわな。
でもな、どうしても必要なことやったんや。前に住んでた所は、君らが過ごすべきお家やなかったんや。
あのおばちゃんらは、君らを救ってくれたんやで。ま、わからんでもかまへんかまへん。
そーゆーことやったんや。堪忍な。
ひとまず私の職場に連れて来てもらった2匹を、職場の事務所2階へ。
ココは、職場の気配がほんのり感じる事が出来ながらも、静かなので、落ち着けるだろう。
サビ柄ちゃん「…あのオバハンかって、どんなヤツかわからへん。気ぃ抜けられへん」

ウエルカムな態度と声で接するも、サビ柄ちゃんは警戒心を緩めない。
君ら、お腹減ってないか? ご飯食べたかい? はいよ、良かったら食べてごらん。

一瞬戸惑った顔を見せてから、食べ始めた茶白くん。 一心不乱に食べる。
サビ柄ちゃんにも用意してみると、これまた「ご飯や!!」とお皿に飛びつく。
茶白くんを撫でてみると、毛はバッシバシながらも撫でられるのが好きなようで、目を細める。
それを観たサビ柄ちゃんが「オバハン!! 勝手に触んな!!!」と、威嚇と攻撃を繰り出す。
サビ柄ちゃん「オバハン~、イランことしたら承知せえへんからな」

ご飯頂いた後やからか、ちょっとだけ眼光の鋭さが減った気がする(笑)
別々のケージに入れてたけど、一緒にしよか~。


2匹一緒の方が、落ち着けるやろ?

おばちゃん仕事してくるさかいに、ゆっくりしときよし。
2時間ぐらい放置して、様子見に行くと、トイレをしていた。
ケージ内には沢山のノミの死骸と、ノミの糞、そしてまだまだ元気に蠢いているノミ。 うぅ~気持ち悪い!
2匹ともがしょっちゅう体のアチコチを掻いている。 そら痒いやろうさ…。
つくづく思う。
外で暮らしている野良猫より、適正飼育が出来ない人間が室内飼いしていた猫の方が、いかに酷い状況か。
可哀想にな…。
さてさて、もう君らは可哀想な猫やナイんや。 まずは仮名を付けたらんとな。
Mさんの苗字は「水」なので、水関係のがえぇね。
よし、サビ柄ちゃんは「滝ちゃん」、消え入るような声で少しだけしか鳴かない茶白くんは「雫くん」としよう。
今日から君は滝ちゃん、君は雫くんやで。ヨロシクな、今からお嫁に行くまでは、おばちゃんがお母ちゃんやさかいな。
そう言った途端に、滝ちゃん・雫くんの表情が一変。
滝ちゃん「おばちゃん、アタシらに名前付けてくれんの?可愛がってくれんの?」

当たり前やがな、君らは1匹1匹、それぞれ可愛がってもらう為に生まれて来たんや。
オモチャでもなければ、モノでもナイんや。大勢居る猫達の1匹やない、この世で1匹だけの滝ちゃんで雫くんや。
この瞬間から、滝ちゃんは威嚇と攻撃を一切止め、雫くんは堰を切ったように鳴き出した。


この子達は、産まれてこのかた、名前で呼んでもらったことがなかったんやな。
それぞれ個別に可愛がってもらったことが、なかったんやな。
そして、そうして欲しいと、ずっとずっと望んでたんやな。
大丈夫や、これから毎日何回も何回も、名前呼んでナデナデしたるさかいな!!
こーゆーことがあった日が、6月15日でした。
遅! 今、8月やで?! スンマヘン!!
子猫ちゃんをお渡しした、その直後に私は思った。
無理なお願いを快く引き受けて下さったMさんに、何かお返しをせなー。
Mさん「お返しなんて〜。…えっとね、じゃあ言いにくいんけど、子猫1匹お願い出来ないかしら?」
ハイ、喜んでー!!
一人暮らしのおじいちゃんによる、多頭飼い崩壊が発覚し、これから解決に乗り出すそうな。
大人猫が複数と、今年産まれた子猫がわかっているだけで、14匹。
大人猫は不妊手術をし、おじいちゃんがこれからも飼い猫として暮らすことに。
子猫は、預かり先を探して、里親募集をしようとのお話でした。
数年前、近所に住む私の猫友さんが亡くなり、残ったご主人が17匹だったかの飼い猫のお世話を引き続きするも
結局は破綻し、Mさんとお仲間さん達で対応してはった。
その時に、1匹でも良いから預かって欲しいと頼まれたのですが、当時の我が家では預かりが出来ず、お断りしたのでした。
あの時の件も含め、Mさんにご恩返しがしたい。
そう思って、子猫の預かりを引き受けました。
1匹では新しい環境に馴染みにくかろう。
2匹迎えて、ウチで保護生活をしながら里親募集することにしました。
「ノミだらけなのよ、病院でノミと虫駆除のお薬は済ませてきたんだけど…」困り顔のMさん。
連れて来てくれた2匹の子猫のうち、サビ柄の子が全く人に馴れておらず、激しい威嚇と攻撃をするとションボリ。
里親募集が難しくなるだろうと心配してくれはったのだ。
どれどれ、威嚇と攻撃がスゴいっつったかて、所詮子猫。大したことはアルマーニ。いや、あるまいに。
サビ柄ちゃん「寄って来ないで!!! 何かしたら、承知しないわよ!!」

おぉお、久々の本格の威嚇する猫や。
爪は全開で、威嚇のシャーも、丹田から出してるような気合いがこもってるモノだ。
全身を使って、こちらに攻撃してくる。 少しでも手を向けると、威嚇&攻撃を即座に繰り出す。
ケンカ慣れしてるのか、そのタイミングは完璧。お見事とも言えますな。
茶白くん「…ボク、疲れたわ」

サビ柄ちゃんと一緒にやって来た茶白くんは、一言も発せず。
目をつぶって下を向き、すっかり疲れた様子。
そらそやな。
ある日急に、お家に知らんおばちゃんが多数来て、次々と仲間が連れて行かれて、自分達も車に乗せられてな。
産まれて初めて動物病院へ連れて行かれ、アレコレ観てもらい、なんやかんや言われて、なんかされて。
で、またどっか連れて行かれて、赤いツナギ着たおばちゃんに迎えられて…。疲れたわな。
でもな、どうしても必要なことやったんや。前に住んでた所は、君らが過ごすべきお家やなかったんや。
あのおばちゃんらは、君らを救ってくれたんやで。ま、わからんでもかまへんかまへん。
そーゆーことやったんや。堪忍な。
ひとまず私の職場に連れて来てもらった2匹を、職場の事務所2階へ。
ココは、職場の気配がほんのり感じる事が出来ながらも、静かなので、落ち着けるだろう。
サビ柄ちゃん「…あのオバハンかって、どんなヤツかわからへん。気ぃ抜けられへん」

ウエルカムな態度と声で接するも、サビ柄ちゃんは警戒心を緩めない。
君ら、お腹減ってないか? ご飯食べたかい? はいよ、良かったら食べてごらん。

一瞬戸惑った顔を見せてから、食べ始めた茶白くん。 一心不乱に食べる。
サビ柄ちゃんにも用意してみると、これまた「ご飯や!!」とお皿に飛びつく。
茶白くんを撫でてみると、毛はバッシバシながらも撫でられるのが好きなようで、目を細める。
それを観たサビ柄ちゃんが「オバハン!! 勝手に触んな!!!」と、威嚇と攻撃を繰り出す。
サビ柄ちゃん「オバハン~、イランことしたら承知せえへんからな」

ご飯頂いた後やからか、ちょっとだけ眼光の鋭さが減った気がする(笑)
別々のケージに入れてたけど、一緒にしよか~。


2匹一緒の方が、落ち着けるやろ?

おばちゃん仕事してくるさかいに、ゆっくりしときよし。
2時間ぐらい放置して、様子見に行くと、トイレをしていた。
ケージ内には沢山のノミの死骸と、ノミの糞、そしてまだまだ元気に蠢いているノミ。 うぅ~気持ち悪い!
2匹ともがしょっちゅう体のアチコチを掻いている。 そら痒いやろうさ…。
つくづく思う。
外で暮らしている野良猫より、適正飼育が出来ない人間が室内飼いしていた猫の方が、いかに酷い状況か。
可哀想にな…。
さてさて、もう君らは可哀想な猫やナイんや。 まずは仮名を付けたらんとな。
Mさんの苗字は「水」なので、水関係のがえぇね。
よし、サビ柄ちゃんは「滝ちゃん」、消え入るような声で少しだけしか鳴かない茶白くんは「雫くん」としよう。
今日から君は滝ちゃん、君は雫くんやで。ヨロシクな、今からお嫁に行くまでは、おばちゃんがお母ちゃんやさかいな。
そう言った途端に、滝ちゃん・雫くんの表情が一変。
滝ちゃん「おばちゃん、アタシらに名前付けてくれんの?可愛がってくれんの?」

当たり前やがな、君らは1匹1匹、それぞれ可愛がってもらう為に生まれて来たんや。
オモチャでもなければ、モノでもナイんや。大勢居る猫達の1匹やない、この世で1匹だけの滝ちゃんで雫くんや。
この瞬間から、滝ちゃんは威嚇と攻撃を一切止め、雫くんは堰を切ったように鳴き出した。


この子達は、産まれてこのかた、名前で呼んでもらったことがなかったんやな。
それぞれ個別に可愛がってもらったことが、なかったんやな。
そして、そうして欲しいと、ずっとずっと望んでたんやな。
大丈夫や、これから毎日何回も何回も、名前呼んでナデナデしたるさかいな!!
こーゆーことがあった日が、6月15日でした。
遅! 今、8月やで?! スンマヘン!!